「 神々の生まれたところ 」



2013.11.14
以前の記事で、古代エジプトの「最初」の時、原初の海から現われたとされる「原初の小丘」について書いたことがありました。
→「原初の小丘」について
これについての補足ですが、まとめるのも面倒なので、以下、ハンコックの「天の鏡」より抜粋しました。

・・・・・・テキストは、エドフの歴史的神殿(エドフ神殿についてはこちら)の至聖所を、神の「最初の時における正真正銘の玉座」だと語り、古代の書物や文書の存在に何度もふれている。
それらの書物は明らかに神殿建設の手引きであった。
これらの書物は古代のエジプト人が「最初の出来事」と呼ぶ伝説的な時代から伝えられてきたようだ。
その時代ははるか昔であり「7賢人」とか「建築の神々」と呼ばれる聖なる人々のグループがエジプトに居を定め、ナイル川流域の各地に「聖なる小山(ピラミッドのことだと考えられる)」を築いたと信じられている。・・・
それらの小山を造成するのは、完全に破壊されてしまった「以前の神々の時代を復活する」ためだという。
この失われた世界である「原初の者たちの故郷」は、「島で、一部は葦で覆われ、暗闇の中、原初の水の中に立っていた・・・・・・」。
また 「世界の創造」はこの島ではじまり、ここに「神々の最も古い館が建てられた」と伝えている。
だが、原初の時代のある時期に、この祝福された「前の世界」は突然の大洪水で完全に沈んでしまい、「聖なる住人」の大半は溺れ、「神々の館は水没した」という。
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このように、賢人たちが大洪水の起こる前はある「島」に住んでいた「前の世界の人々」だとすると、面白いことがわかります。
下に引用したのは過去記事の「東から西」へ、そして「西から東」への後半部分ですが、その中で「神々が生まれたところ」という言葉に注目してみてください。↓

(紀元前10500年ごろ、エジプトのギザから見た天の川は大空に南北にかかる縦の川であり、ナイル川を映す鏡のように完全に一致していたという。)
「ホルアクティのために空の扉は大きく開かれている・・・
空の扉は東のホルスのために、夜明けに大きく開かれている・・・・・・
行け・・・地平線にいるホルアクティへ・・・空の東側、そこは神々が生まれたところ。」
(「創世の守護神・下」p・11より)
・・・しかし、ここで言われている「ホルアクティ」とは、ハンコックのいうように獅子座ではなく、双子のかたわれ=「水瓶座」のほうのことではないのだろうか?
(過去記事でもふれたように、「ホルアクティ」という言葉はライオンと太陽円盤だけでなく、鷹と太陽円盤の組み合わせ=合体物を呼ぶときにも使われ、ギザの大スフィンクスを呼ぶのにもたびたび使われているという。→「2つの地平線の神」)
「獅子座」の時代に天の川を「東から西に」横切った太陽神は、13000年という長い時間をかけて宇宙空間を航行し、Uターンして、再びいま天の川を「西から東に」横切ろうとしているのではないだろうか?
その向かう先には春分の日に東の地平線から昇る「ホルス=鷹」の神である水瓶座が待っている。

A・・・紀元前10500年の春分の日の出における空。(スフィンクスの真ん前にはしし座がある。)
B・・・西暦2000年の春分の日の出における空。(スフィンクスの真正面、つまり「空の東側」には水瓶座があり、Aとは位置が逆になったことに注意。)
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ここまで読んで、もう賢明な読者の方はお気づきかもしれませんが、「7賢人=建設の神々たち」が、大洪水を生きのびた「前の世界」の人々だとすると、上で言われているように「空の東側=神々の生まれたところ」、ということになるのです。(これは、前に書いたように今まで私達のいた場所が「空の西側」だと仮定した場合)
なぜなら、「前の世界」とは、前回銀河の赤道平面を通過した「獅子座の時代」より前の世界になるので、今から大ざっぱにいって13000年前~26000年前ごろと考えられるからです。
つまり、我々の太陽系から見て銀河平面を超えた向こう側が神々の生まれた宇宙空間になる、という意味です。
この時代に「神、および賢人達」が生まれたと考えると、ピラミッド・テキストの言葉とつじつまが合うのです。

(これは昨年の12月21日に起こったとされた「Galactic-Alignment」(銀河平面との直列)について説明した図です)
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また、私の持っている「図説エジプトの死者の書」に載っている商人「ケンナの死者の書」には、こんな呪文がありますが、「地平線のホルス=水瓶座」だとする私流の解釈を当てはめると、意味がよくわかってくるのです。(かっこ内の注釈はわたし)
〈天の東の地平線に昇るときの死者による太陽神ラーへの礼拝〉

幸いなるかな、昇る太陽神ラーよ。
美しく出現するアトゥム (最初の時に現われた獅子座の時代の太陽) 神よ。
昇れ。昇れ。
光り輝け。 光り輝け。
・・・心躍らせてあなた様は進む。
夜の船は悪を滅ぼし、昼の船は良き風を受けて・・・・・・。
ラーは喜びに沸き立つ。
ラーは喜びに沸き立つ。
すべての父はヌン (大洪水後の原初の海) 。
すべての母はヌト (天の川、あるいは銀河平面) 。
あなた様はラー・ホルアクティ (みずがめ座の時代の太陽神) として出現する。
(なお画像がなかったので貼れませんでしたが、この挿絵でケンナが礼拝している太陽神は下の絵のように「鷹の頭に太陽を乗せた太陽神」として描かれています。)

太陽円盤を頭に載せたラー・ホルアクティ。その上には2つのウジャトが描かれている。(ルーヴル美術館蔵)
(→八咫烏(やたがらす)の起源を求めても参照)
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