古代のことがらを学ぶことによって、現代の指針とすることができるのではないかと思っています。

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前回の記事のつづきで→「混沌を防ぐ」・・・ピラミッド・テキストに秘められた思想

この「マアト(マート)」とは何か ・・ということに関して、もう少し掘り下げてみたいと思います。

マートは羽の絵で表され、オシリスの死者の裁判の場で、死者の心臓を天秤にかけて計量する際に、使われることが知られています。

deathbook.jpg

(中央の天秤のところに坐している黒い犬の頭を持つ神がアヌビス神で、天秤の右側にマアトの羽、左側に死者の心臓をのせて重さを量っているところ。上段に座る神々のうち、右から二番目がオシリス神
アヌビス神の右に立っているトキの頭の神はトト神で、この結果を記録した。その後ろには怪物のアミメトが死者の心臓を狙って待っている。)
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・・・数々の困難を呪文の力で乗り越えた死者は、ここで最大の試練に立ち向かうことになる。

 神々が列席する中、オシリス神の前で行われる死者の裁判で、自分の生前の行いが神々の意にかなうものであるか否かがはかられるのだ。 
ここでの結審の具合で、死者の運命が大きく変わるから大変である。・・・・・・


神々たちに守られた門を通り過ぎた死者は、最初の場面で、とうとう「二つの真理の間」に足を踏み入れる。

一枚のとびらを隔てた向こうに広がる空間、ここがオシリス神を裁判長に四十二柱の神々が居並ぶ、死者のための「裁判の間」だ。

この広間の名前「二つの真理」とは、「真理・真実・正義・秩序」をあらわす古代エジプト語の「マアト」から派生したことばで、「完全な真理」を意味した。

そこは文字どうり真実を伝える者だけが受け入れられる空間だった。


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・・・第二の場面では、死者は42柱の神々の待つ広間に足を踏み入れる。 
ここで死者はまず自分の身の潔白を証明しなければならなかった。


裁判の間に控えるすべての神々が彼の罪を暴こうとするなか、彼はただひとりで証言台に立つのだ。 
・・・告白の内容は、全部で42項目にも及んだ。

「盗みを働いたことはありません」とか「人を殺したことはありません」といった犯罪にかかわる内容から、「嘘をついたことはありません」「立ち聞きしたことはありません」「不倫を犯したことはありません」というような倫理的なもの、果ては「神を冒涜したことはありません」といったものまで、現代に生きる私たちも、わが身を振り返るとひとつや二つは思い当たるような数々の罪が並べられていた。・・・・・・

長い否定告白の後は、オシリスと42柱の神々によって、その告白が正しいか否かが審議される。

死者にとって最も不安な瞬間は、現世をともに生きてきた自らの「心臓」の証言であった。だから、神々の前で自分の心臓に不利な証言をさせないための呪文も用意されていた。

死者の前には、巨大な天秤が据えられ、ジャッカル(山犬)の頭を持つアヌビス神が、わずかな傾きも見逃すまいとするかのようにおもりのバランスを気遣い、目盛に見入っている。

片方の天秤皿の上には真理を象徴する「羽根」、あるいは「マアト女神自身」がのせられ、もう一方の天秤皿には死者の「心臓」そのものが置かれた。

天秤がわずかでも傾けば、死者がえんえんと述べてきた現生での生活ぶりは、すべて虚偽であると神々によって断定されたことになる。

もし死者の言葉が否定されたなら、天秤のかたわらで舌なめずりして待つアミメトに死者の心臓はむさぼり食われた。(頭はワニ、肩から前足にかけてはライオン、後ろ足はカバの姿をした恐ろしい怪物)
こいつに心臓を食われた者は、二度目の死を体験することになるのだ。

それでは、第二の死を運命ずけられた者はどうなってしまうのだろうか。
彼らは、あの世の暗黒を照らす太陽神の光も届かない深い深い闇の中で、永遠にもがき苦しむのだった。


                      (図説エジプトの「死者の書」(河出書房新社)より抜粋) 



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